民事再生が始まると、どのような制約が及ぶのでしょうか。法律の観点から見てみることにします。

身近な法律制度 民事再生法について

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民事再生と保全処分を法律の観点から

民事再生が始まると、どのような制約が及ぶのでしょうか。法律の観点から見ていきましょう。民事再生の開始決定があると、債権者による強制執行等が禁止されます(39条1項)。しかし、申立てから開始決定までにはタイムラグがあります。申立てからすぐに裁判所が判断できるという分けではないのです。しかも、再生計画や資金繰りの検証等のために、破産法の場合よりもタイムラグが大きい(平均1週間程度)とされています。それゆえ、このタイムラグの間に強制執行等により債務者の財産が処分されると、民事再生による債務者の事業継続に支障が生じることもあります。そこで、保全処分が定められているのです。

これについては、民事再生法26条が定めています。26条1項1号は、破産法による破産手続が進行中であっても、その破産手続の中止を命ずることができるとしています。また、26条1項2号は、債権者による強制執行等の手続を中止させる保全処分を規定しています。不動産のように、差押えられても債務者が通常の用法に従って使用、収益できるのであれば、問題はないのです。しかし、例えば、売掛金に差押えがなされると、再生債務者はその売掛金の回収を行うことができず、事業継続は困難となってしまいます。そこで、26条3項は、26条1項2号の規定により中止した手続の裁判所による取消しを認めているのです。

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