民事再生においては、再生債務者の弁済を禁止する処分が行われる場合があります。そこで、法律の観点から見てみます。

身近な法律制度 民事再生法について

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民事再生における弁済禁止の仮処分を法律の観点から。

民事再生においては、再生債務者の弁済を禁止する処分が行われる場合があります。そこで、法律の観点から見てみましょう。保全処分として再生債務者の財産管理処分権を制約するのが30条になります。ここでの典型的な保全処分は、弁済禁止の保全処分などがあります。これは、開始決定の効果である個別の弁済禁止を前倒ししたものです。なお、業務の継続に必要な費用の弁済(例:オフィスの光熱費等)は除外されるとされています。ここでの申立て権者としての「利害関係人」には、再生債務者も含まれます。では、再生債務者自身が申立てを行うメリットはあるのでしょうか。なぜなら、自らが任意に弁済しなければ良いだけで、わざわざ裁判所の命令をとる必要がないのではないかが問題となるからです。

これについては、会社の当座預金残高が底をつき、手形が決済できない場合には、手形は不渡りになってしまい、銀行取引停止処分につながる場合があります。しかし、弁済禁止の保全処分をとっておくと、そもそも手形の弁済が禁止されることから、銀行取引停止処分は免れることができます。この意味でのメリットが大きく、そのため、再生債務者からの申立てを認めています。では、弁済禁止の保全処分に反して、再生債務者が弁済した場合はどうなるのでしょうか。この弁済は原則として無効となる(30条6項)とされています。

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