民事再生が開始されると、それ以前に開始していた破産手続や更生手続との関係はどうか。法律の規定から見ていきます。

身近な法律制度 民事再生法について

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民事再生手続と破産手続と更生手続との競合を法律の観点から。

民事再生が開始されると、それ以前に開始していた破産手続や更生手続との関係はどのようになるのでしょうか。法律の規定から見ていきましょう。まず、再生手続開始前についてはどうか。裁判所は、破産手続開始前後を問わず、破産手続の中止命令を出すことができます(26条1項1号)。この場合に、破産手続と再生手続のどちらを優先させるかの基準は、債権者の一般の利益にどちらの手続が適合するかによります(25条2号)。つまり、どちらの手続が、債権者への分配を多く出せるか、ということですね。なお、再建型手続であるから再生手続が優先すると記載されているものもあるが、端的にいうとこのような考え方は間違いであるから注意する必要があります。あくまで、再生手続を経た方が債権者へのリターンが大きいから、結果として再生手続が優先するにすぎません。

次に、再生手続開始後についてはどうか。この場合、再生手続開始の効果として、破産手続が中止されます(39条1項:開始決定の当然の効果)。なお、この「中止」の意味するところは、再生手続が開始されるが廃止になった場合に、「中止」している破産手続が復活することにあります。しかし、再生手続が進行し、再生計画認可の決定が確定したときは、中止した破産手続はもはや失効してしまいます(184条)。

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